サムスンの次期ミッドレンジタブレット「Galaxy Tab S10 FE」と「Galaxy Tab S10 FE Plus」に関する新たなリーク情報が登場した。特にPlusモデルは、ディスプレイサイズが13.1インチに拡大され、iPad Pro(M2)やiPad Air(M2)と肩を並べるサイズ感となる。
前モデル「Galaxy Tab S9 FE Plus」の12.4インチを超え、サムスンのミッドレンジタブレットとしては異例の大型化が進む。サムスンはすでに14インチの「Galaxy Tab S10 Ultra」を手掛けており、大画面モデルに積極的な姿勢を示しているが、ミッドレンジ帯でここまでのサイズに拡大するのは注目に値する。
一方、ディスプレイの詳細スペックや性能面ではまだ不明な点が多いが、前モデルの90HzリフレッシュレートとLCDパネルを引き継ぐ可能性がある。また、1月のリークでは、チップセットにExynos 1580が採用される可能性が示唆されており、サムスンの最新ミッドレンジスマートフォン「Galaxy A56」と同じプロセッサを搭載することになるかもしれない。正式発表は今後数カ月以内とみられ、新型フォルダブル端末と同時期に公開される可能性が高い。
13.1インチのGalaxy Tab S10 FE Plusはミッドレンジタブレットの新たな基準となるか
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Galaxy Tab S10 FE Plusのディスプレイサイズが13.1インチに拡大されるという情報は、ミッドレンジタブレット市場において新たな基準を確立する可能性がある。これまでこのクラスのタブレットは主に10〜12インチ程度が主流だったが、今回のモデルではiPad Pro(M2)やiPad Air(M2)と同等のサイズに到達する。
これまでサムスンは、フラッグシップモデルであるGalaxy Tab SシリーズのUltraラインで14インチ以上の大画面を提供してきたが、ミッドレンジ帯での13インチ超えは異例の展開だ。前モデルであるGalaxy Tab S9 FE Plusは12.4インチだったが、今回さらに大型化することで、より多くのコンテンツを快適に表示できるようになる。特に、タブレットをノートPC代わりに使用するユーザーにとって、作業効率の向上が期待できる。
ただし、大画面化による影響も考慮する必要がある。例えば、従来のFEモデルは手軽に持ち運べるタブレットとしての需要も高かったが、13.1インチのサイズになることで、取り回しのしやすさや片手操作の快適性が損なわれる可能性がある。また、重量が増加すれば、長時間の使用において疲れやすくなる点も気になるところだ。とはいえ、サムスンがこれまでのFEシリーズで培ったバランス感覚を活かせば、大画面化のメリットを最大限に引き出しながら、使い勝手を損なわない設計になることが期待される。
ディスプレイ性能の詳細は不明 90Hzリフレッシュレートの継承か
現時点でGalaxy Tab S10 FE Plusのディスプレイ仕様については、サイズ以外の詳細情報は明らかになっていない。しかし、前モデルのGalaxy Tab S9 FE Plusが90HzのリフレッシュレートとLCDパネルを採用していたことを考えると、今回も同等のスペックが搭載される可能性は高い。
Galaxy Tab S9 FE Plusは1600×2560ピクセルの解像度を持ち、ミッドレンジながらも高精細な表示が可能だった。この仕様が維持されれば、Galaxy Tab S10 FE Plusでも十分な視認性と滑らかな画面描写が期待できる。一方で、ハイエンドモデルのGalaxy Tab S9シリーズでは有機EL(OLED)ディスプレイが採用されており、今回のFEモデルでもOLEDパネルが導入される可能性も否定できない。
また、リフレッシュレートに関しては、昨今のタブレット市場では120Hz以上が主流となりつつあるため、90Hzのまま据え置かれるのか、それともリフレッシュレートの向上があるのかは注目すべきポイントだ。90Hzは一般的な用途では十分に滑らかに動作するものの、高リフレッシュレートを求めるユーザーにとっては物足りなさを感じることもある。特に、ゲーム用途やペン入力時のレスポンス向上を求める場合、リフレッシュレートの向上が望まれるが、コストとのバランスを考慮すると120Hz以上の採用は難しいかもしれない。
Exynos 1580搭載でパフォーマンスはどこまで向上するのか
Galaxy Tab S10 FEシリーズには、サムスン製の「Exynos 1580」チップが搭載される可能性がある。このプロセッサは、同じくミッドレンジモデルのGalaxy A56にも採用される予定であり、タブレットとスマートフォンの両方で同じチップを使用することで、サムスンは統一的なパフォーマンス設計を図っていると考えられる。
前モデルのGalaxy Tab S9 FE PlusにはExynos 1380が搭載されており、一般的なタスクでは十分な性能を発揮していたが、ハイエンドチップと比較するとやや処理能力が抑えられていた。Exynos 1580は、その後継チップとなるため、CPUやGPUの性能向上が期待されるが、具体的なスペックについては未だ明らかになっていない。
もしExynos 1580が強化されたGPUを搭載し、電力効率の最適化が進んでいれば、ゲームプレイや動画編集などの負荷のかかるタスクでも快適に動作する可能性がある。ただし、ミッドレンジチップである以上、Snapdragon 8 Genシリーズのようなハイエンド性能は期待できず、主に日常使いやマルチタスク向けの設計になると考えられる。
また、メモリやストレージ構成もパフォーマンスに大きく関与する要素だ。前モデルでは6GBまたは8GBのRAMが搭載されていたが、今回も同様の構成になるのか、あるいは最低ラインが8GBに引き上げられるのかによって、処理能力の体感が変わるだろう。発表時には、このあたりの詳細なスペックにも注目が集まりそうだ。
Source:Digital Trends