Windowsの「ファイルエクスプローラー」は長年改良が重ねられてきたが、動作の遅さや使い勝手の悪さに悩まされるユーザーは多い。そんな中、圧倒的なスピードと多機能性を兼ね備えた「File Pilot」が登場した。このアプリはフォルダを瞬時に開く驚異的な速度を持ち、タブブラウジングや分割ビュー、インスペクターモードといった生産性向上機能も搭載。

さらに、キーボードショートカットやカラースキームのカスタマイズも可能で、作業環境に合わせた柔軟な設定ができる。現在ベータ版は無料で利用できるが、正式リリース後は価格が設定される予定だ。標準のファイルエクスプローラーでは物足りないと感じているなら、「File Pilot」は有力な選択肢となるだろう。

圧倒的な速度と滑らかな操作性がもたらす快適なファイル管理

「File Pilot」の最大の強みは、その圧倒的な速度にある。Windows標準のファイルエクスプローラーは、大量のファイルを含むフォルダを開く際に遅延が発生しがちだが、「File Pilot」は一瞬でフォルダを表示する。HDDでもSSDでもスムーズな動作が可能で、ファイル検索も高速化されている。

このスピードの向上により、特に大規模なデータを扱うユーザーにとってはストレスが大幅に軽減されるだろう。さらに、アニメーションも滑らかに設計されており、リストビューやアイコンビューの切り替えがスライダー操作で直感的に行える。

従来の固定された表示方法とは異なり、状況に応じて柔軟に変更できる点は大きな魅力だ。操作感の向上は、単なる速度の問題ではなく、ファイル管理のストレスを軽減する要因となる。

このような動作の軽快さは、まだベータ版にもかかわらず実現されている点が注目に値する。今後の正式リリースに向けた最適化が進めば、さらに高速かつ安定した動作が期待できる。ファイルエクスプローラーの代替を探しているなら、試してみる価値は十分にある。

タブや分割ビューなど多彩な機能が生産性を向上させる

「File Pilot」は単なる高速なファイルマネージャーではなく、作業効率を向上させる機能が充実している。特に注目すべきはタブブラウジング機能だ。複数のフォルダを同時に開いて管理できるため、いちいちウィンドウを切り替える手間が省ける。これは、Webブラウザのタブ機能に慣れたユーザーにとって直感的に使いやすい仕組みだ。

また、分割ビューも便利な機能のひとつだ。画面を2つに分けて表示し、ドラッグ&ドロップでファイルを素早く移動できる。特に、複数のフォルダ間でファイルを整理する機会が多いユーザーには大きな利点となる。さらに、「インスペクターモード」を使えば、フォルダを開かなくても中身を確認できるため、フォルダを頻繁に開閉する手間が減る。

「Go To」機能による高速検索も見逃せない。Windowsの標準検索機能は動作が遅く、ファイルを探すのに時間がかかることがあるが、「File Pilot」ではほぼ瞬時に目的のファイルを見つけられる。こうした多彩な機能を活用すれば、ファイル管理にかかる時間が削減され、よりスムーズな作業が可能になるだろう。

価格設定と制限事項 それでも試す価値はあるのか

現在「File Pilot」はベータ版として無料で提供されているが、正式リリース後はライセンス制となる予定だ。1年間のアップデート付きライセンスは50ドル、生涯アップデート付きライセンスは250ドルとされている。ベータ版終了後は価格が引き上げられる可能性があるため、無料で試せる今のうちに使い勝手を確認しておくのが賢明だろう。

ただし、いくつかの制限事項もある。例えば、現時点ではネットワークドライブの閲覧に対応しておらず、Windows標準のファイルエクスプローラーを完全に置き換えることはできない。レジストリの変更をすれば可能だが、一般的なユーザーにはややハードルが高い作業だ。この点が改善されれば、より多くのユーザーが移行しやすくなるだろう。

それでも、「File Pilot」は標準のファイルエクスプローラーに不満を感じているユーザーにとっては魅力的な選択肢だ。動作の速さ、豊富な機能、カスタマイズ性の高さを考えれば、十分に試す価値がある。正式リリースに向けた改善が進めば、今後さらに利便性が向上する可能性もあるだろう。

Source:BGR