Galaxy S25 Ultraが発売されて間もないが、ナイトモードでの撮影時に異常が発生するという報告が相次いでいる。具体的には、暗所で撮影した画像に横方向の帯状ノイズが現れるケースが多く、RedditやSamsungの公式フォーラムでもユーザーからの投稿が増加している。

Samsungはこの問題を認識しており、今週中にソフトウェアアップデートを配信すると発表した。同社の広報担当者は「限定的なケース」としつつも、ナイトモードの画像処理に起因する可能性があることを示唆している。

この不具合がどの程度解消されるかは今後のアップデート次第だが、Galaxy S25 Ultraのカメラ性能自体は依然として市場トップクラスであり、他の機能面では高い評価を受けている。

ナイトモードの不具合はどのように発生しているのか

Galaxy S25 Ultraのカメラに発生している不具合は、主にナイトモードで撮影した際に確認されている。特に、暗い環境での写真に横方向の帯状ノイズが発生するケースが多く、RedditやSamsungコミュニティでは同様の報告が増えている。特定のユーザーが投稿した画像を見ると、画面全体ではなく、一部に明確なラインが入っているのが特徴的だ。

さらに、200MPのメインカメラで撮影した写真に限定してこの現象が発生しているとの指摘もある。対照的に、同じ条件で50MPの超広角カメラを使用した場合は、帯状ノイズの問題は発生していない。このことから、Samsungの画像処理アルゴリズムがメインカメラのデータ処理を適切に制御できていない可能性が考えられる。

また、Proモードでシャッタースピードを30秒に設定して撮影した画像には、このノイズは確認されていない。ナイトモード特有のノイズリダクションやAI補正機能が影響を与えているとみられ、これはSamsungの公式コメントにもある「限定的なケース」という説明と一致している。Samsungが今週中に配信予定のアップデートによって、どのようにこの問題が解決されるのか注目される。

Galaxy S25 Ultraのカメラは本当に改善されたのか

Galaxy S25 Ultraのカメラは、前世代モデルであるS24 Ultraと比較してハードウェア面での大きな変化は少ないものの、ソフトウェア処理の進化が強調されていた。特にナイトモードは、AI補正の精度が向上し、低照度環境でもより自然な色合いで撮影できるとされていた。しかし、今回の不具合が明らかになったことで、ソフトウェアの最適化が十分ではなかった可能性が浮上している。

Galaxy S25 Ultraの特徴の一つであるLOG撮影のサポートは、動画撮影時の自由度を大きく広げた。しかし、静止画撮影においては、ナイトモードの処理が完全に制御できていないことが問題となっている。特に、200MPカメラが活用される場面では、ノイズリダクションの効果が過剰に働くことで、ディテールが失われる現象も報告されている。

一方で、望遠カメラの性能には一定の評価があり、iPhone 16 Pro Maxとの比較でもズーム性能が優れているとされている。このことから、Galaxy S25 Ultraのカメラ性能全体が悪化したわけではなく、特定のモードでのソフトウェア処理に課題があると考えられる。今後のアップデートで、Samsungがどこまで改善できるのかが重要なポイントとなる。

アップデートで不具合は完全に解消されるのか

Samsungは、今回の不具合について「限定的なケース」と説明しているが、実際には複数のユーザーが問題を報告している。この点から、特定の条件下で発生するのではなく、より広範な影響を及ぼしている可能性がある。特に、ナイトモードがAIベースの画像処理に大きく依存していることを考えると、ソフトウェアアップデートでどこまで解決できるかが焦点となる。

Samsungは「次回のソフトウェアアップデートで修正する」と発表しているが、過去にもカメラのソフトウェアアップデートが段階的に行われたケースがある。例えば、Galaxy S23 Ultraの時も、リリース直後のカメラ性能に対する不満が多く、数回のアップデートを経て改善された経緯がある。今回の問題も、一度のアップデートで完全に解決するとは限らず、継続的な修正が必要になる可能性がある。

また、Samsungのナイトモードは他のスマートフォンと比較しても積極的な画像処理を行うことが特徴であり、それがユーザーごとに異なる結果をもたらす要因となっている。このため、アップデート後も一部のユーザーからは「以前と異なる仕上がりになった」との指摘が出る可能性もある。実際の改善具合は、アップデート後のユーザーからのフィードバックを見極める必要がある。

Source:Tom’s Guide