Realmeの新型スマートフォン「Realme P3」がベンチマークプラットフォームGeekbenchに登場し、主要スペックが明らかになった。このデバイスは「RMX5070」としてリストされており、搭載されるチップセットはSnapdragon 7s Gen 3のアンダークロック版、もしくは新型SoCの可能性が指摘されている。
CPUはプライムコアが2.3GHz、パフォーマンスコアが2.21GHzと、通常のSnapdragon 7s Gen 3よりもクロックが低く設定されていることが確認された。さらに、ベンチマークスコアはシングルコア1,110、マルチコア3,116と記録され、RAMは12GBを搭載するモデルがテストされたようだ。
また、このモデルは5,860mAhの大容量バッテリーと45W急速充電をサポートし、カメラ構成は50MPのメインカメラと16MPのフロントカメラを採用するとみられる。RealmeはP3シリーズのインド市場投入を予告しており、正式発表が間近に迫っている。
Realme P3に採用される新型SoCの正体とは
Realme P3に搭載されるSnapdragon 7s Gen 3のアンダークロック版とみられるチップセットは、どのような影響をもたらすのか。まず、Geekbenchのデータからは、プライムコアが2.3GHz、パフォーマンスコアが2.21GHzと、通常のSnapdragon 7s Gen 3(2.5GHz/2.4GHz)よりクロック速度が抑えられていることが確認されている。
この調整により、発熱の抑制や消費電力の低減が期待されるが、処理能力が若干低下する可能性もある。Snapdragon 7s Gen 3は、先日発表されたばかりの新型SoCであり、TSMCの4nmプロセスで製造される省電力設計が特徴だ。上位モデルのSnapdragon 7+ Gen 2と比較すると、クロックやGPU性能ではやや劣るものの、AI処理や画像処理の最適化が施されている。
今回のアンダークロック版が正式なバリエーションとして投入されるのか、それともRealme独自のカスタマイズによるものなのかは不明だが、コストを抑えつつ安定したパフォーマンスを提供する狙いがあると考えられる。
特に、Realme P3は5,860mAhの大容量バッテリーを搭載しているため、チップセットの省電力性がバッテリー持続時間にどのように影響するかが注目される。クロックダウンによる電力効率の向上が見込まれるため、他のSnapdragon 7シリーズ搭載端末と比較して、長時間駆動を実現する可能性もある。
省電力性能とバッテリーの組み合わせが、日常使いの快適性にどのような影響を与えるのか、実機テストでの評価が待たれる。
カメラ性能の実力 50MPメインカメラの実力は?
Realme P3は50MPのメインカメラを搭載するとみられるが、その性能はどの程度の実力を持つのだろうか。Camera FV-5のリストによると、メインカメラは12.6MP×4のピクセルビニングを活用することで、実際には50.4MP相当の撮影が可能になる。一般的にピクセルビニングは、暗所撮影時のノイズ低減や明るさ向上に効果があるため、ナイトモードでのパフォーマンス向上が期待される。
近年のミッドレンジスマートフォンでは、50MPクラスのセンサーが標準化しつつあるが、Realme P3のカメラがどのメーカーのセンサーを採用しているのかはまだ明らかになっていない。Realmeはこれまでに、Samsung製のISOCELLセンサーやSony製のIMXシリーズを搭載したモデルを投入してきたため、今回のP3でも同様の高性能センサーが使用される可能性がある。
また、フロントカメラは16MP(4MP×4のピクセルビニング)となっており、セルフィーやビデオ通話のクオリティにも配慮されている。ビニング技術により、明るい環境だけでなく低照度下でもクリアな撮影が可能になると考えられる。RealmeのカメラソフトウェアはAI処理にも力を入れており、ポートレートモードやHDR補正などの機能が強化されているため、実際の撮影体験にも期待が高まる。
Realme P3の発表時期と今後の展開
RealmeはP3シリーズをインド市場向けに正式発表することを予告しているが、具体的な発売日は明らかになっていない。しかし、これまでの同社の動向を考慮すると、発表から発売までは比較的短期間で進行する傾向がある。特に、Realmeのインド市場でのシェア拡大戦略を考えると、競争力のある価格設定で早期に市場投入される可能性が高い。
また、Realmeは3月3日にバルセロナで開催されるMWC 2025で、グローバル市場向けにRealme 14 Proシリーズを発表する予定だ。P3シリーズのインド市場投入と並行して、グローバル展開に向けた新機種の準備も進めているとみられる。Realmeのこれまでの傾向から、P3シリーズが他の地域でも投入される可能性もあるが、インド専売モデルとなる可能性も否定できない。
今回のRealme P3は、SoCの調整やバッテリーの大容量化、カメラの進化といった点で、これまでのミッドレンジスマートフォンと一線を画す特徴を持っている。特に、パフォーマンスと電力効率のバランスを意識した設計が、ユーザーの評価にどう影響するのかが注目される。今後の正式発表で、ディスプレイ仕様や価格帯などのさらなる詳細が明らかになることを期待したい。
Source:Gizmochina