サムスンの次世代折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold7」と「Galaxy Z Flip7」の新たな情報がリークされた。これらのデバイスは、前モデルからさらなる改良が加えられ、より快適な使用体験を提供することが期待されている。

今回のリークによると、両モデルには前世代よりも大型のベイパーチャンバーが搭載され、放熱性能が向上するという。これにより、負荷のかかる作業時の発熱を抑え、安定したパフォーマンスが維持される可能性が高い。また、ヒンジ機構はよりスムーズになり、耐久性も強化されるようだ。特にFold7では、ディスプレイの折り目(クリース)が目立たなくなり、視認性の向上が期待できる。

ソフトウェア面では、両デバイスがOne UI 7.1を搭載して発売される見込みだ。しかし、基盤となるOSがAndroid 15なのか、今後登場が予想されるAndroid 16なのかは未確定である。これは、Android 16のリリース時期が例年よりも早まる可能性があるためだ。

さらに、Flip7は前モデルと同じく2,600ニトのピーク輝度を持つディスプレイを搭載するとされる。Fold7については、スピーカーが改良され、より高品質なサウンド体験が提供されると予測されているが、Flip7にも同様のアップグレードが行われるかは不明だ。

過去のリークでは、価格は前モデルと同程度に据え置かれるとの見方が強い。また、Flip7にはサムスン製のExynos 2500が採用され、Fold7にはグローバルモデルとしてSnapdragon 8 Eliteが搭載されるとみられる。

今夏の正式発表に向けて、さらなる情報の公開が待たれる。

折りたたみスマホの冷却性能が鍵を握る—ベイパーチャンバーの進化

Galaxy Z Fold7とZ Flip7は、放熱性能を大幅に向上させるために、前モデルよりも大きなベイパーチャンバーを採用すると報じられている。これは、長時間のゲームプレイや高負荷なタスクでも安定したパフォーマンスを維持するために不可欠な改良だ。折りたたみスマートフォンは、ヒンジ部分が存在する関係で内部設計に制約があり、発熱対策が特に重要視されるカテゴリーである。

現行モデルでもSnapdragon 8シリーズのチップセットを搭載しており、高い処理能力を持つものの、発熱によるパフォーマンス低下やバッテリー消費の増加が課題とされてきた。特に、ゲームや動画編集といった負荷のかかる作業では、発熱が体感的にも気になるポイントだった。新たに拡張されたベイパーチャンバーは、内部の熱をより効率的に拡散し、冷却機構全体の性能向上につながると考えられる。

また、熱対策の強化により、バッテリー寿命にも影響を与える可能性がある。高温状態が続くとバッテリーの劣化が早まるが、冷却機能の改善によって長期的なバッテリー持ちが向上することが期待される。スマートフォンの発熱問題は、性能向上とともに避けられない課題であり、折りたたみスマホの特性を考慮すると、より効果的な放熱設計は不可欠だ。今後の実機テストで、この進化がどの程度の影響を及ぼすのかが注目される。

折り目が目立たない新設計—ディスプレイの進化が生むメリット

Galaxy Z Fold7では、ディスプレイの折り目(クリース)が大幅に小さくなることがリークされている。完全になくなるわけではないものの、視認性の向上につながるこの改良は、折りたたみスマホの使い勝手を大きく変える可能性がある。これまでの折りたたみスマートフォンでは、中央部分の折り目が視覚的に気になったり、指でスワイプする際の違和感が指摘されていた。

サムスンは、これまでにもUltra Thin Glass(UTG)を改良し、耐久性とフラットな表示を両立させる技術を進化させてきた。今回のリーク情報が正しければ、Fold7ではこの技術がさらに向上し、ユーザーの体験をよりスムーズなものにする可能性がある。また、折り目の改善により、Sペンの使用感が向上することも期待される。Galaxy Z Foldシリーズでは、メモやスケッチ用途としてSペンを活用できるが、これまでのモデルでは折り目部分がペンの書き味に影響を与えることがあった。

さらに、折り目が目立たなくなることで、動画視聴や電子書籍の閲覧時の没入感が向上することが考えられる。特に、広げた際の大画面を活かしてタブレットのように使用するユーザーにとっては、より快適な体験が提供されるだろう。折りたたみスマホは、従来のスマートフォンとは異なる新たな使用スタイルを提案するデバイスであり、ディスプレイ技術の進化はその魅力をさらに引き上げる要素となる。

Snapdragon 8 EliteとExynos 2500の搭載—パフォーマンスの違いはどうなるのか

Galaxy Z Fold7にはSnapdragon 8 Elite、Galaxy Z Flip7にはExynos 2500が採用される可能性が高いとリークされている。サムスンはこれまで一部の地域でExynos搭載モデルを展開しながらも、パフォーマンス面での違いが指摘されることがあった。今回のモデルでは、それぞれのチップセットがどのような特性を持つのかが注目される。

Snapdragon 8 Eliteは、Qualcommの最新フラッグシップチップであり、パフォーマンスの向上や消費電力の最適化が期待される。一方、Exynos 2500は、サムスン独自のSoCであり、AI処理能力の向上やエネルギー効率の改善が図られているとみられる。これまでの傾向を見る限り、Snapdragon搭載モデルの方がゲーミング性能や安定性で優れていると評価されることが多かったが、Exynos 2500がどの程度改善されているのかが焦点となる。

また、これらのチップセットの違いは、カメラ処理やバッテリー駆動時間にも影響を与える可能性がある。特にExynos 2500は、サムスンが独自開発するISP(画像信号プロセッサ)を搭載しているため、写真や動画撮影の品質にも影響を及ぼす可能性がある。Galaxy Z Flip7は、カジュアルな動画撮影やセルフィー用途に強みを持つモデルであるため、Exynos 2500がこの点でどのような進化を遂げるのかが注目される。

パフォーマンスの違いがどれほど実際の使用感に影響を及ぼすのかは、実機の比較レビューを待つ必要がある。しかし、これまでの傾向を考慮すると、Snapdragon 8 Elite搭載のFold7がより高い安定性を提供し、Exynos 2500のFlip7がどれほどの改善を見せるのかがポイントとなるだろう。

Source:GSMArena