OnePlus 13が提供する指紋認証と顔認証は、期待された高い利便性を持つものの、ユーザー体験を損なういくつかの問題を抱えている。指紋認証の初期設定は、複数の指紋をスムーズに登録できない仕様が不便さを生む。

また、顔認証と指紋認証の連携不足が、セキュアなアプリ利用時の操作性に悪影響を与えている。競合製品の優れた対応例と比較すると、これらの改善は大きな技術的ハードルではない可能性が高い。ユーザーの利便性を考慮した柔軟な改善が、ブランド価値をさらに向上させる鍵となるだろう。

指紋認証のセットアップに潜む非効率性とその改善可能性

OnePlus 13の指紋認証機能は高い評価を受けているが、初期設定の不便さがユーザー体験に影を落としている。特に、セットアップ時に複数の指紋を登録できない仕様は多くのユーザーにとって非効率的である。

競合製品であるGoogle PixelやSamsung Galaxyでは、最初の指紋登録後に追加登録を促すプロンプトが表示され、利便性が格段に高い。これに対し、OnePlusのシステムでは一度セットアップを完了させた後に追加登録を行う必要があり、多くのユーザーにとって手間となる。

この問題は「もう一つ指紋を追加する」といったプロンプトを加えるだけで解消可能である。一部の中国発ブランドでも同様の仕様が見られるが、グローバル市場を目指すOnePlusにとって、この種の改善は競争力向上の鍵といえる。

特にスマートフォンの購入直後は、簡単な操作で効率的に機能を活用できることが消費者の満足度に直結する。指紋認証が多くのシーンで使用される現代において、このような基礎的な部分を見直すことがブランドの信頼性向上につながるだろう。

顔認証と指紋認証の連携がもたらす使用感の課題

顔認証は手軽さが魅力の一方で、セキュリティ面での限界が指摘されている。OnePlus 13でも同機能が搭載されているが、指紋認証との連携に関して大きな課題がある。顔認証が作動すると指紋センサーが無効化されるケースが多く、スムーズなロック解除を妨げている。この仕様は、Google Pixelのように指紋センサーが補完的な役割を果たす設計とは対照的である。

さらに、OnePlus 13の顔認証がセキュリティの観点で安全ではない点が、ユーザー体験に負の影響を与えている。特にGoogle Walletなどのセキュアなアプリを使用する際、顔認証によるロック解除が二度手間となる問題は改善の余地がある。こうした制約が存在する中で、顔認証を有効化したまま指紋センサーを柔軟に利用できる仕組みが求められる。

指紋認証と顔認証をスムーズに連携させる技術は、既に他ブランドで実現しているため、技術的な難易度はさほど高くないと考えられる。OnePlusがこの点を改善すれば、日常使用におけるストレスが軽減され、ユーザー満足度が向上することは間違いないだろう。

Source:9to5Google