AMDの新グラフィックカードRX 9070 XTが、NVIDIA RTX 5070 Tiに匹敵する性能を持つ可能性が取り沙汰されている。注目されるのは、通常NVIDIA製GPUが有利とされる「Cyberpunk 2077」や「Black Myth: Wukong」でのベンチマーク結果だ。この情報は一部削除された投稿に基づくもので、性能比較ではRX 9070 XTが特定の条件下でRTX 4070 Ti Superを上回る結果も示されている。
AMDのRDNA 4シリーズはこれまでその能力が過小評価されていた可能性も指摘されており、フランク・アゾール氏の発言がそれを後押しする形となった。価格は479ドルと噂されるが、実際の競争力は市場での評価次第と言える。
RDNA 4の可能性を示す最新情報
AMDのRX 9070 XTに関する最新の噂は、RDNA 4アーキテクチャのポテンシャルを再評価する契機となりそうだ。これまでの市場評価では、Navi 48に基づくGPUがNVIDIAの競合モデルに及ばないと見られてきたが、AMDのゲームマーケティング責任者フランク・アゾール氏は「性能が過小評価されている」と語る。
注目すべき点は、この噂が削除された投稿をもとにしたものであることだ。情報源は「VideoCardz」が確認したChiphellの投稿とされ、削除される前の記載にはRX 9070 XTが「Cyberpunk 2077」や「Black Myth: Wukong」でRTX 4070 Ti Superに匹敵する、もしくは上回る性能を発揮したとある。
この性能は特にGPU負荷が高い場面で優れた結果を出すとされ、RDNA 4の設計が従来のRDNA 3から大幅な進化を遂げている可能性がある。RX 9070 XTが提供する性能が実現するなら、ゲーミング体験において選択肢を広げる要因となる。ただし、これらの情報が確定的でない以上、実際のベンチマーク結果や発売後のユーザー評価が鍵となる。
NVIDIA製GPUとの競争軸を探る
NVIDIAのRTX 5070 Tiは、高い性能と効率性で市場の注目を集めると見込まれるが、AMDはこれにどう対抗するのかが焦点である。ベンチマークによれば、RX 9070 XTはRTX 4070 Ti Superと同等かそれ以上の性能を発揮したとされる。しかし、NVIDIAが得意とするレイトレーシング性能やAI技術を活用したDLSSがAMD製GPUに対して優位性を持つ点も見逃せない。
AMDはこれまで価格競争を重視することで市場シェアを拡大してきたが、今回のRX 9070 XTに関する噂では、479ドルという価格設定が検討されている。この価格は競合製品より低く、コストパフォーマンス重視のユーザーにとって魅力的だといえる。
一方で、この性能が本物であれば、価格はさらに引き上げられる可能性がある。価格と性能のバランスが最終的に市場でどう評価されるかが、NVIDIAに対抗する鍵となるだろう。AMDが性能の高さだけでなく、ユーザーが求める付加価値をどのように訴求するかが重要なポイントとなる。
ゲームタイトルが示すGPUの選択基準
「Cyberpunk 2077」と「Black Myth: Wukong」は、現行世代のGPUに大きな負荷をかけることで知られるタイトルだ。これらのゲームは通常、NVIDIA製GPUの最適化技術に強みがあるとされるが、今回の情報ではRX 9070 XTが同等以上のパフォーマンスを発揮する可能性が示唆された。
特に「Black Myth: Wukong」のベンチマークではRX 9070 XTがRTX 4070 Ti Superを上回る結果が確認され、RDNA 4の強みが明らかになりつつある。ただし、これがRTX 5070 Tiと同条件で競争可能かどうかは、さらなる検証が必要だ。
こうした情報は、ユーザーがGPUを選ぶ際にどのタイトルを基準にするかを再考させるものだ。NVIDIA優位とされてきたタイトルでAMDが追随する例が増えれば、選択肢が広がる可能性がある。この動向が2025年以降のGPU市場にどのような影響を及ぼすのか、注視すべきである。