Windows 11 24H2アップデートに関連する新たな不具合が報告されている。クリップボード履歴が正常に機能せず、「履歴がありません」と表示される問題だ。また、ディスククリーンアップ機能が「8.63GBの更新キャッシュ」を誤って報告する不具合も確認されている。

これらの問題は、テスト段階で指摘されていたものの、最終的なアップデートに含まれてしまった。マイクロソフトは現在修正に向けた対応を進めていると見られているが、ユーザーの間では不満が広がっている。

Windows 11 24H2で発生したクリップボード履歴の不具合

Windows 11 24H2において、クリップボード履歴機能が正常に動作しないという不具合が確認されている。具体的には、「履歴がありません」と表示され、ユーザーがコピーした項目が記録されない状態になる。この問題は、一部のユーザーに限定されているようだが、フォーラムやマイクロソフトのフィードバックハブに多くの報告が寄せられている。

このクリップボード履歴機能は、Windows 10の2018年10月アップデートで初めて導入されたもので、複数のテキストや画像を保持し、後で呼び出せる便利な機能として知られている。Windows 11ではさらに機能が強化され、絵文字やGIFも履歴に含めることが可能になっている。しかし、Windows 11 24H2のアップデート後、この機能が無効化される問題が多発している。

テスト段階にあったWindows Insider Programの参加者からは、この不具合がアップデートの最終テスト段階で報告されていた。しかし、最終的に問題が解決されることなく、一般ユーザー向けにリリースされてしまった。現状、マイクロソフトからの公式な修正プログラムはまだリリースされていないが、ユーザーは一時的な対策として設定を調整することで問題を回避できる可能性がある。

ユーザーから寄せられた報告とマイクロソフトの対応

Windows 11 24H2の不具合について、多くのユーザーから詳細な報告が寄せられている。フィードバックハブや各種フォーラムには、クリップボード履歴が動作しない、ディスククリーンアップで誤った容量が表示されるといった問題が多く投稿されている。特にクリップボード履歴の不具合に関しては、複数のユーザーが同様の現象に直面している。

「クリップボード履歴が無効化されたままで、何も記録されない」といった声が多数見られ、さらに「仮想マシンでのクリーンインストールでも同じ問題が発生した」との報告もある。これに対し、マイクロソフトは既に一部の不具合を認識しているとされ、対応策を検討している模様である。

マイクロソフトの公式対応としては、クリップボード履歴機能の再設定や、システム設定の変更によって問題を回避できる可能性があるとされている。例えば、クリップボードの履歴をオフにしてから再度オンにする、あるいはデバイス間での履歴同期を一度無効にしてから再度有効にすることが推奨されている。ただし、根本的な解決策はまだ提供されておらず、正式な修正プログラムのリリースが待たれている。

ディスククリーンアップの誤報告問題とは

Windows 11 24H2のもう一つの注目すべき不具合は、ディスククリーンアップ機能が「8.63GBの更新キャッシュ」が存在すると誤って報告する問題である。この問題は、特にWindows Updateに関連する累積的な更新プログラムの後に発生することが確認されている。

ディスククリーンアップ機能は、システムの不要なファイルを削除し、ストレージを確保するための重要なツールである。しかし、今回の不具合では、実際には使用されていない8.63GBの容量がクリーンアップ対象として表示される。この問題は、ディスククリーンアップツール自体の不具合ではなく、報告の誤りによるものだとマイクロソフトは説明している。

さらに、この問題は一部のユーザーのみに発生しているようであり、広範囲に影響を及ぼしているわけではない。マイクロソフトはすでにこの不具合を認識しており、今後の累積的な更新プログラムで修正が行われる予定である。ユーザーにとっては、不正確な情報に基づいてディスククリーンアップを実行する必要はないため、特に対策を講じる必要はないとされている。

修正が期待される今後のアップデート

今回報告された不具合について、マイクロソフトは既に認識しており、今後のアップデートでの修正が期待されている。特に、クリップボード履歴の不具合とディスククリーンアップの誤報告に関しては、多くのユーザーが早急な対応を求めている。これらの問題は、システムのパフォーマンスやユーザー体験に直接影響を及ぼすため、迅速な対応が必要だ。

クリップボード履歴の不具合に関しては、暫定的な回避策が提供されているが、根本的な解決には至っていない。一部のユーザーは、マイクロソフトがこれらの問題をテスト段階で把握していたにもかかわらず、十分な対応がなされなかったことに対して批判的な意見を持っている。今後のアップデートで、このような問題が再発しないよう、より慎重なテストとリリースが求められる。

マイクロソフトの公式サイトやフォーラムを通じて、定期的に最新の情報を確認することが重要である。修正プログラムのリリースが待たれる中、ユーザーは自分の環境に応じた暫定的な対策を講じつつ、次のアップデートを待つことになるだろう。