Samsungが開発中のトリプルフォールドスマートフォン「Galaxy G Fold」の情報がリークされた。このデバイスは、従来の折りたたみ機種とは異なり「G字型」の新たな折りたたみ機構を採用するとされており、閉じた状態でディスプレイを完全に保護できる設計が特徴だ。

搭載されるディスプレイサイズは9.96インチとされ、Galaxy Z Fold 6よりも約30%大型化。折りたたんだ際のサイズは6.54インチとなり、通常のスマートフォンに近い使用感を実現する可能性がある。耐久性向上のため、新開発のディスプレイや保護フィルムが採用されるとの情報もあり、プレミアムモデルとしての位置付けが強まる。

発売時期については2025年第3四半期と予想されており、Z Fold 7やZ Flip 7と同時発表の可能性も指摘されている。価格帯は不明だが、他社の同様のモデルを参考にすると30万円超になる可能性が高い。Samsungの折りたたみスマートフォンにおける新たな挑戦として、今後の詳細情報に注目が集まる。

画面サイズの拡大と新機構がもたらす使用感の変化

Galaxy G Foldは、これまでの折りたたみスマートフォンとは一線を画す仕様を備えている。ディスプレイサイズは9.96インチと大きく、展開時にはタブレット並みの視認性を提供する。これはGalaxy Z Fold 6の7.6インチから約30%拡大した形となり、動画視聴やマルチタスクの利便性が大きく向上すると期待されている。

一方、折りたたんだ際のサイズは6.54インチで、通常のスマートフォンに近いサイズ感になる。これにより、大画面を活かしたエンタメ体験と、日常の持ち運びやすさを両立した形状になる可能性が高い。さらに、「G字型」の折りたたみ構造を採用することで、画面の露出を抑え、耐久性を向上させる設計が考えられている。

これまでの折りたたみ機種では、開いたときのディスプレイの折り目や、長期使用による劣化が課題となっていた。新たなディスプレイ技術と保護フィルムの開発が進められていることから、Samsungはこれらの問題を克服することを目指しているとみられる。耐久性が向上すれば、折りたたみスマートフォンの利用範囲が広がり、より一般的な選択肢となる可能性がある。

他社との比較から見えるGalaxy G Foldの独自性

Samsungが採用する「G字型」折りたたみ機構は、従来の「S字型」デザインとは異なる方向性を示している。例えば、HuaweiのMate XTは「S字型」折りたたみ方式を採用し、ディスプレイの一部が常に外部に露出する仕様だった。この設計では、開いたときに継ぎ目が少ないメリットがあるものの、落下時や衝撃によるダメージを受けやすいという弱点があった。

対して、Galaxy G Foldの「G字型」折りたたみ機構は、閉じたときにディスプレイが完全に内部へ収まることで、画面保護性能が高まると考えられる。この違いは、日常使用のシチュエーションにおいて大きな影響を与える可能性があり、特にスマートフォンを頻繁に持ち運ぶユーザーにとって重要な要素となる。

また、Samsungは独自の折りたたみディスプレイ技術を持ち、すでにZ Foldシリーズで市場を開拓してきた実績がある。そのため、新たな技術を加えたGalaxy G Foldは、他社と差別化された次世代折りたたみ端末としての地位を確立する可能性がある。

発売時期と価格が示すプレミアムモデルとしての位置付け

リーク情報によれば、Galaxy G Foldの発売は2025年第3四半期が予想されている。一部のアナリストは、Z Fold 7およびZ Flip 7と同時に発表される可能性を指摘しており、Samsungのフラッグシップ製品群の一つとして登場する見込みだ。

価格については正式な情報はないものの、Huawei Mate XTが約2,800ドル(約42万円)で発売されたことを踏まえると、Galaxy G Foldも2,000ドル(約30万円)を超える高価格帯になる可能性が高い。折りたたみスマートフォンの中でも特に大画面であり、新技術を搭載することを考えると、ハイエンド市場向けの製品として展開される可能性がある。

また、製造の複雑さから生産量が限定される可能性が指摘されており、一般ユーザー向けの大量供給モデルではなく、先進技術を試す実験的なデバイスとしての役割を担う可能性もある。これにより、Samsungは次世代の折りたたみ技術の実用性を市場で試しながら、将来的な普及モデルへの布石を打つ狙いがあると考えられる。

Source:Gizmochina